ホームセンターの方が優秀だろう。底辺企業と話す時間は1秒もない。
取引先の部長が、俺の会社と俺を「底辺」と切り捨てた。大口取引先という立場を笠に着て、俺たちを馬鹿にして笑っている。
だが、この部長は知らない。さっき自分がゴミ箱に捨てたボルトに、どれほどの価値があるのかを。そして、この後に自分がどんな結末を迎えるのかを。
部長が捨てたのはボルトではない。自分自身のキャリアだった。
俺の名前は小池。35歳だ。
複雑な家庭環境のせいで、俺の心は歪んでいった。中学に入ると地元の不良グループに入り込み、勉強もせずに遊び回っていた。
転機が訪れたのは高校2年の春。母が病気で倒れた時だ。
病室のベッドで横たわる、痩せ細った母の姿を見た瞬間、俺は心の底から後悔した。そして、不良から足を洗った。
大学進学は無理だったので、高卒で働くことを決意したが、元不良の俺を雇ってくれる会社はどこにもなかった。
卒業が迫った2月。スーパーで手にした求人誌に、地元の会社の募集を見つけた。
「これだ。」
応募すると、すぐに面接の連絡が来た。
面接でそう言ったのは、会社のトップである横沢社長だった。隣には社長夫人の治美さんが座り、笑顔で俺を見ていた。
「学歴は関係ないわ。やる気と学ぶ気持ちがあるなら、それで十分よ。」
「はい、頑張ります。」
俺の熱意を買ってくれたのか、即採用が決まった。高校卒業後、俺は横沢社長の下で働くことになった。
最初に任された仕事は、ボルトの検品だった。1本ずつ手に取り、ねじ山の制度を目で確かめる作業だ。
「簡単な仕事のように見えるけど、きっと大切な作業だ。自分にできることを精一杯やろう。」
俺は独学でボルトのことを勉強し、穴が開くんじゃないかというくらい、隅々までチェックした。
荒れていた頃の俺には、誇れるものが何もなかった。このボルトを丁寧に磨く時間は、俺の人生で初めて自分を信じられる瞬間だった。
ある日、工場エリアにやってきた横沢社長が、俺の様子を見て笑いながら言った。
「ちゃんとボルトの顔を見てるな。明日から製造ラインに入れ。お前なら任せられる。」
そして現在に至るまで、俺はボルトの製造ラインを担当している。今では製造ラインの主任も任されていた。
「よし、今日も1日無事故で頑張ろう。」
俺の声かけに、部下たちが元気よく返事をした。
俺が35歳の誕生日を迎えた直後のある日のこと。
休憩室で昼食を食べていると、向かいに座った横沢社長がため息を漏らした。
「最近、取引先の担当窓口の人が変わったんだ。伊藤部長という人で、かなりの曲者でね。」
横沢社長から話を聞いた俺は、思わず眉を寄せた。
資材調達部のトップである伊藤部長は、初対面から横沢社長や我が社を見下していた。
中小企業の我が社が、大口取引先の伊藤部長の会社に逆らえないと分かっているのだろう。伊藤部長はこちらを馬鹿にしつつ、納期の短縮や発注の削減、値下げ交渉を繰り返しているらしい。
さらに伊藤部長は、横沢社長に接待を強制的に要求した。
「仕方ないから飲み会を開催して色々話したんだが、我が社の安定した収益でそこに稼いでいることが気に入らないらしい。」
「それはひどいですね。」
「相手は大口の取引先だ。強く出ることはできん。」
社長が再びため息をつく。この時は、大変そうだなくらいにしか思っていなかった。まさか伊藤部長の身勝手な振る舞いが、我が社最大のピンチを招くとは想像もしていなかった。
ある日のこと。俺が事務所で書類仕事を片付けていると、近くの席で作業していた治美さんが突然声をあげた。
「何ですって?」
「どうしたんですか?」
「伊藤さんから、発注数を減らすってメールが来たのよ。」
治美さんは社長秘書として働いていた。横沢社長が伊藤部長の対応に苦慮していると知り、窓口業務の分担を申し出たのだ。
「これじゃ、我が社の売上が減ってしまうわ。」
治美さんは伊藤部長に理由を尋ねたが、「コスト削減」と言い張られ、結局受け入れるしかなかった。
我が社の売上はじわじわと減少。伊藤部長の傲慢な振る舞いは社員にも悪影響をもたらした。
「あんな人の言いなりになるなんて、社長たちは何を考えてるんだ?」
「売上も落ちてるらしいぞ。この会社もうおしまいかもな。」
社員の不満の矛先は、社長夫妻にも向かい始めた。
社内に嫌な空気が流れ始め、2人の顔から笑顔が消えた。なんとかしなければと思いつつ、ただの主任である俺にはどうすることもできない。
悩んでいる間に、最悪の事態が訪れた。
社長が亡くなってしまったのだ。
知らない間に病が社長の体を蝕んでいたらしい。判明した時にはすでに手遅れで、あっという間にこの世を去ってしまった。
葬儀の際、治美さんは真っ赤になった目で俺に言った。
「悲しんでる暇はないわ。会社を存続させないと。」
「俺も手伝います。社長と治美さんには、返しきれない恩がありますから。」
「小池君、ありがとう。頼らせてもらうわね。」
子供のいない社長夫妻は、俺を実の息子のように可愛がってくれた。
社長にお礼はできなかったが、せめて治美さんの役に立ちたい。社長の葬儀が終わった後、伊藤部長とのやり取りは俺が担当することになった。治美さんは社長を失ったばかりで精神的に負担が大きいと判断してのことだ。
初めての顔合わせの際、伊藤部長は不遠慮な視線を俺に向けた。
「ふう。お前が新しい担当者ね。まあ、せいぜい俺のために頑張ってくれよ。」
横沢社長が亡くなってから2ヶ月後、俺に電話がかかってきた。
「初めまして。営業部係長の真野と申します。いつも伊藤がお世話になっております。」
伊藤部長の会社の営業部から、仕事を依頼したいと声をかけてもらったのだ。伊藤部長には月に1度の定期納品をしているが、真野さんの仕事は別口の新規依頼だ。担当窓口は真野さんになるとのこと。
「是非、お話を聞かせてください。」
部長のせいで売上が落ち込み気味の我が社にとって、新規の依頼はとてもありがたい申し出だった。
俺と真野さんは年齢が近いこともあり、すぐに意気投合。会議が終わると雑談をして過ごすことも多い。
ある日、だいぶ打ち解けた真野さんが我が社の応接室で、こんなことを口にした。
「伊藤さんとの取引には、何も問題はありませんか?」
一瞬言葉に詰まったが、すぐ笑顔で首を横に振る。余計な波風を立てたくないと思ったからだ。
「いえ、特に何もありませんが。」
「そうですか。実はずっと誰かに話したかったんですが、あの人って元は営業部の課長だったんですよ。」
真野さんによると、伊藤部長は出世争いに破れ、営業部から資材調達部へ移動になった過去があるらしい。真野さんの会社では、資材調達部は「隠し部署」と呼ばれているとのこと。
真野さんの話を聞きながら、伊藤部長の振る舞いを思い出す。出世争いに負け、伊藤部長のプライドは粉々に砕かれたのだろう。哀れだとは思った。しかし、だからといって俺たちを踏みにじっていい理由にはならない。
「すみません。変なこと話しちゃいましたね。」
「いえいえ。」
その後は笑顔で雑談を交わし、真野さんを見送った。
ある打ち合わせの帰り際、真野さんがふと言った。
「ところで、うちの新商品の担当者もこのボルトに興味を持っていまして、是非次回サンプルを持ってきてもらえますか?」
「もちろんです。」
そう答えながら、俺は少し胸が熱くなった。
そして、次の打ち合わせで契約締結が決まった。あとは当日を迎えるだけだったが、ここで予想外のことが起こる。
契約締結当日。我が社を訪れたのは真野さんではなく、伊藤部長だった。
「あいつ、急に体調不良で倒れやがった。俺の部下だった時も使えないやつだったな。」
部長の言葉に眉を寄せる。仲のいい真野さんを罵倒したことに苛立ちを覚えつつ、2人の間に俺の知らない因縁があるのではと思った。
「この会社と関わりのある俺が、代理に指名されたんだ。契約書にサインするだけだからってな。全く、俺は忙しいんだぞ。」
「お手数おかけしてすみません。早速ですが、こちらの確認をお願いします。」
なんとか無表情をキープし、契約書を差し出す。しかし伊藤部長は書類から視線をそらした。
「それは何だ?」
「御社に納めるボルトです。サンプルとして真野さんにお渡しする予定でした。」
部長はにやりと笑みを浮かべ、ボルトを手に取った。
「なんだ、この安っぽいボルトは。ホームセンターの方が優秀だろ。ほれ、さっき言ったよな。忙しいって。底辺企業と話す時間は1秒もないわ。」
そう言い捨て、近くにあったゴミ箱にボルトを捨てた。
その瞬間、頭の中で何かが弾けた。
10年だ。俺はこのボルト1本に10年という歳月をかけてきた。素材の配合を何度変えたかわからない。試作品は数えるのをやめるほど作り、失敗するたびに1から設計を見直した。材料費が嵩んで、自分の給料を削ったこともある。それでも諦めなかったのは、あの日の社長の言葉があったからだ。
「ちゃんとボルトの顔を見てるな。」
あの一言が俺の誇りだった。荒れていた頃の自分には何もなかった。このボルトだけが、俺が胸を張れる唯一のものだったのだ。
そのボルトが今、ゴミ箱の底に転がっている。
怒りと悲しみが入り混じり、胸の奥から込み上げてくるものを、俺はぐっと飲み込んだ。
「何するんですか?」
思わず声を荒げる俺を、伊藤部長は心底楽しそうに見ている。
「こんなゴミに、我が社が金を払う必要はない。真野にもそう言っておく。」
俺はすぐゴミ箱に手を伸ばし、ボルトを取り出して胸ポケットにしまった。
「分かりました。では、契約はなしということで、お帰りください。」
立ち上がり、会議室の扉を開ける。
「おい、なんだその態度は。」
「お忙しいんですよね。なら、俺なんかに構っている暇はないでしょ。」
無表情のまま言い返すと、伊藤部長は大きく舌打ちをした。
「舐めた態度取りやがって。覚えてろよ。お前んちの方も、近いうちに契約中止にしてやるからな。」
脅しの言葉はスルーし、無言で伊藤部長を見送る。部長の姿が見えなくなると、俺はすぐある場所へ向かった。
3日後、俺の元に真野さんから電話がかかってきた。
「ご迷惑をおかけしました。あの契約の件はどうなりました?伊藤部長からは何も報告がなくて。」
真野さんは現在入院中で、あと1週間は外に出られないらしい。申し訳ないと思いつつ、俺は事情を説明した。
「伊藤さんに契約はなしだと言われたんです。ゴミ箱にボルトを捨てられました。」
「何ですって?契約は白紙です。すみません。」
真野さんはしばらく黙った後、「分かりました」とだけ返し、電話を切った。
これで真野さんの体調が悪化しなければいいが、と思いつつ俺は仕事に戻った。
それから1時間後。
「小池さん、お客さんです。」
事務の女性社員が駆け足で工場エリアにやってきた。
「え、誰?」
「伊藤さんともう1人の方は、営業部の部長とのことです。どうしても小池さんにお会いしたいと。」
「分かった。すぐ行くよ。」
伊藤部長たちがいる会議室へ行く前に、俺は社長室へ向かった。
「治美さん、ちょっといいですか?」
事情を説明し、治美さんにも同席をお願いする。
「分かったわ。すぐ行きましょう。」
治美さんと共に会議室に入ると、待っていたのは顔面蒼白の伊藤部長と、硬い表情をした見慣れない男性だった。
「初めまして。営業部長の石田と申します。」
「社長代理の横沢と申します。今回はどういったご要件で?」
治美さんの問いかけに、石田部長が頭を下げて答えた。
「3日前の契約の件で、謝罪に伺いました。誠に申し訳ございません。お前も謝れ。」
伊藤部長の頭を掴み、無理やり下げさせる石田部長。同じ部長同士ではあるが、この様子を見る限り、伊藤部長は石田部長に逆らえないようだ。管理部が冷遇されていると真野さんが言っていたのを思い出す。2人の年齢はおそらく近いので、出世争いで伊藤部長が負けた相手は石田部長なのではと頭の片隅で考えた。
「伊藤は知らなかったのです。このボルトが特許取得の特別なものだと。」
「そうですか。しかし、代理とはいえ知らなかったでは済みません。」
「おっしゃる通りです。」
俺の発言に、石田部長は再び頭を下げる。
そう、このボルトは俺が10年かけて開発した、特許取得の特別なものだ。従来品より経年劣化が遅く、耐久率も20%ほど高い。画期的とも言えるボルトを、伊藤部長はゴミ箱に捨てたのだ。
「入院中の真野から電話があり、事情を全て聞きました。伊藤はボルトをゴミ箱に捨てたのですね。」
「はい。」
「今までは波風を立てたくなくて黙っていましたが、こうなったら隠しておく必要もないでしょう。」
「小池君の言う通りだわ。石田部長、私たちの話を聞いてください。」
俺と治美さんは、伊藤部長からどのような扱いを受けていたか、包み隠さず全て明かした。
あまりの酷さに、石田部長は言葉を失っている。頭を抱えて大きなため息をつき、ゆっくり口を開いた。
「実は真野も、伊藤からひどい扱いを受けていたらしいです。電話で教えてもらいました。自分のミスを真野に被せたり、他にも色々やっていたようです。」
石田部長が伊藤部長を睨みつける。
「お前は、どれだけの人に迷惑をかけてきたんだ。」
悪事がバレた伊藤部長は顔面蒼白になり、震えている。しばらく俯いていたかと思うと、勢いよく顔をあげた。
「すまなかった。今回のことは反省している。だから、もう一度契約の話をさせてくれ。」
「いいえ、お断りします。」
治美さんが即座に返す。
「なんでだよ。うちとの取引がなくなって困ってるだろ。」
「困ってません。私の主人が、チャンスを残してくれましたからね。」
訳が分からないという顔をしている伊藤部長に、治美さんがある事実を明かした。
「御社のライバル企業3社とは、過去に取引がありました。主人が営業をかけて縁を繋いだんですよ。その3社にボルトの話をしたところ、1社から契約したいという申し出がありました。業界最安値で提示された契約金額は、御社の倍近く。我が社はこの会社と契約するつもりでいます。」
伊藤部長だけでなく、石田部長の目も驚きで見開かれる。
3日前、伊藤部長を見送った後、俺はすぐ社長室の治美さんに話をした。最初、治美さんは絶望の顔で聞いていた。
「提案があります。別の会社に話をしませんか?過去に我が社と取引関係にあった会社の中で、このボルトを欲しがりそうな会社に心当たりがあります。」
俺の話を聞いた治美さんの目に、徐々に希望の光が宿る。
「そうね。やってみましょう。嘆いてばかりじゃ、天国にいるあの人も心配しちゃうわ。」
俺と治美さんは協力し、ボルトを買ってくれそうな3社に連絡。偶然にも、伊藤部長の会社のライバルばかりだった。
そのうちの1社から前向きな返事をもらい、2日前、俺と治美さんは早速相手の会社へ伺う。開発者である俺の丁寧な説明と、治美さんの熱意が伝わったらしい。
「条件として独占契約が提示されました。なので、御社とは契約できないんですよ。」
治美さんは石田部長の方を見ながら、申し訳なさそうな顔をする。
石田部長はしばらくショックを受けていたが、やがて諦めのため息をついた。
「あのボルトは我が社の新商品に欠かせない部品でした。こうなると、新商品の製造中止の可能性もあります。」
そう言いながら、横にいる伊藤部長を睨みつける。
「契約が流れたことは本当に残念です。ただ、特許が取れるほどの素晴らしい部品を作っている御社とは、これからも関係を続けたいと思っています。」
「でしたら、担当の変更をお願いできますか?伊藤さんとは、二度と関わりを持ちたくありません。」
俺の言葉に、伊藤部長が驚いた顔を見せる。
「な、なんだと?」
「あなたには散々迷惑をかけられてきました。いい加減、限界なんですよ。石田部長、お願いできますか?」
石田部長は迷うことなく頷いて返した。
「もちろんです。上層部にすぐに話をしておきます。それと、罪滅ぼしというわけではありませんが、伊藤には厳しい処罰を下すよう、俺から頼んでおきますよ。」
「え?」
驚愕の声をあげる伊藤部長を、石田部長は冷めた目で見る。
「当たり前だろ。取引先に多大な迷惑をかけたんだぞ。それに、俺の部下にもな。この調子だと社内に別の被害者もいるんじゃないか。いい機会だ。徹底的に調べて、しっかり対応させてもらうよ。」
伊藤部長の顔から脂汗が吹き出す。
「なあ、頼むよ。もう二度と同じ過ちは繰り返さない。だから、今回だけは大目に見てくれよ。」
俺や治美さん、石田部長に必死に視線を向ける伊藤部長。しかし、この場にいる全員、伊藤部長を助けようという気はなかった。
「私の主人や小池君に嫌な思いをさせたあなたは、絶対に許せない。」
治美さんが毅然とした態度で言い放つ。
「お前の言うことなんて、信じられるか?」
石田部長が冷たい言葉で伊藤部長を拒絶する。
胸ポケットの中のボルトを、そっと指先で確かめた。社長、治美さん、俺はちゃんと会社を守れましたよ。
「自業自得ですよ。しっかりバツを受けて、反省してくださいね。」
俺の言葉は止めになったようだ。伊藤部長の目から光が失われ、その場に膝をついた。
石田部長は約束を守ってくれた。上層部へすぐ報告し、社内調査が開始。複数の人間に対する高圧的な言動が明らかとなり、伊藤部長は係長まで降格の上、総務部へ移動となった。
総務部には歴戦の古参社員が集まっている。伊藤部長は、その古参社員たちから厳しい指導を受けているとのことだ。
「この前、社内で見かけたんですけど、すっかりやれてましたよ。まあ、誰も同情してないですけどね。」
復帰した真野さんが、我が社の応接室でお茶を飲みながら詳細を報告してくれた。伊藤部長の窓口業務は真野さんが引き継ぎ、社内の雰囲気も明るくなっていた。
「そうだ。真野さんの退院祝いを用意したんですよ。紅茶がお好きと言ってましたよね。うちの社長代理も紅茶には目がなくて、アドバイスをもらって選ばせていただきました。」
「わあ、ありがとうございます。」
嬉しそうな真野さんに、俺も釣られて笑みを浮かべる。
あの日、伊藤部長がゴミ箱に捨てたのは、俺のボルトではなく自分自身の信用だったのだ。
10年かけて磨き上げたものは、誰にゴミ箱に捨てられても、本物の価値を失いはしない。それだけはっきりと分かった気がした。



