高熱で倒れた夜、私は仕方なく夕食に冷凍食品を出した。すると義母のり子さんは花瓶を掴み、私に向かって投げつけた。「火政府が家事サボっていいのか?」と叫びながら。
私は夫のカイトと義父の三おさんと同居している30歳の会社員、山田マナ。結婚当初から義両親との同居が条件だった。私の母も祖父母と良好な関係だったから、同居に不安はなかった。むしろ「嫁姑問題」なんて存在するのか疑っていたほどだ。でも現実は全く違った。
のり子さんは同居初日から私をいびり始めた。料理の仕方、掃除の仕方、何をしても否定された。彼女は家事を一切せず、全て私に押し付けた。専業主婦なのに。私は仕事をしながら家中の家事を担い、8時までの門限と友人との交流禁止まで言い渡された。カイトと三おさんには心配をかけたくなくて、私は必死に耐えていた。
でも体力の限界がついに訪れた。高熱で動けなくなり、夕食に冷凍食品を出した。それがのり子さんの怒りに火をつけた。花瓶が私の耳元で割れ、大きな音が響いた。私は「火政府」と呼ばれた。散々「カイトの嫁なんだから」と言っておきながら、心の中ではただの召使い扱いだったのだ。
その瞬間、私の我慢は限界を超えた。「今まで何もせずに暮らせていたのは誰のおかげだと思いますか?私ですよね」と私は言い返した。のり子さんは逆上したが、そこへカイトが口を開いた。「もう母さん、いい加減にしろ」と。
カイトは結婚当初から私がいびられているのを知っていた。のり子さんの言動を記録するため、三おさんと共謀して盗聴機を仕掛けていたのだ。三おさんも「俺も全部知っている」と言い、のり子さんに離婚を切り出した。「悪いけど、さっきマナに花瓶を投げた様子は録画させてもらったから」。
のり子さんの顔が真っ青になった。もし花瓶が当たっていたら、私は大怪我をしていただろう。のり子さんは犯罪者になっていたに違いない。カイトが「これ以上マナに危害を加えたら警察に通報する」と言うと、のり子さんは何も言えなくなった。彼女は家を出ていき、三おさんは無事に離婚した。
今はカイトと三おさんと3人で暮らしている。家事もみんなで協力するようになり、私は自由に実家や友人にも会えるようになった。のり子さんがいた時とは信じられないくらい、この家には穏やかな時間が流れている。



