子供の大好きなカレーを皿に盛った瞬間、義弟嫁が現れて一言も断らずにカレーを取り上げました。そして「同居してるくせに気が利かない」と吐き捨てた。義実家での期限付き同居中、私たち夫婦は食費も生活費もお母さんの小遣いまで全額負担してきたのに、義弟嫁は「生活費も入れてないんでしょ」と平気で嘘をついた。しかもお母さんは苦笑いするだけで、何も否定しない。2年間、私たちがしてきたことは一体何だったのか。こ…

子供の大好きなカレーを皿に盛った瞬間、義弟嫁が現れて一言も断らずにカレーを取り上げました。そして「同居してるくせに気が利かない」と吐き捨てた。義実家での期限付き同居中、私たち夫婦は食費も生活費もお母さんの小遣いまで全額負担してきたのに、義弟嫁は「生活費も入れてないんでしょ」と平気で嘘をついた。しかもお母さんは苦笑いするだけで、何も否定しない。2年間、私たちがしてきたことは一体何だったのか。こ...

義弟嫁がキッチンに現れたのは、私が娘のカレーを皿に盛り終えたちょうどその時だった。

「ちょっと、これ、もらってくわね。」

断りの一言もない。私が作ったばかりのカレーを、義弟嫁は当然のように自分の皿に盛っていった。呆気に取られていると、今度は冷たい視線を向けてきた。

「で、私たち夫婦の分のおかずはどこにあるの?」

「え…、そんなこと聞いてないですし、用意してないですけど。」

戸惑いながら答えると、義弟嫁は信じられないという顔をした。

「使えない嫁ね。招待したんだから、全部用意するのが当然でしょ。そんなこともわかんないの?」

「でも招待したのはお母さんですよね。私たちは来ることをさっき知ったばかりですし。」

私がそう言い返すと、義弟嫁はさらに言葉を鋭くした。

「ああ、こういう人はね、同居してるくせに気が利かないのよ。同居してるくせに。」

同居してるくせに――その言葉に、私は頭に血が上った。この2年間、私たち夫婦がどれだけのことをしてきたと思っているのか。食費も生活費も、お母さんの小遣いまでも、全部私たちが負担してきたのに。家賃を取らないと言われても、それでは申し訳ないと私たち家族が全てを支払ってきたのに。

私たちが義実家での同居を始めたのは、去年、お父さんが突然倒れてこの世を去ったことがきっかけだった。健康そのものだったお父さんは生命保険に入っておらず、保険金は一切出なかった。お母さんも仕事をしていたが、お父さんの死後、足を悪くして仕事を辞めざるを得なくなった。手術をして少しは良くなったものの、完全に回復するまでは時間がかかると言われた。

そこで、長男である夫が、足が治るまでの期間限定で同居しようと決めたのだ。学校も変えたくないし、実家からも近かったので、通うことも考えたが、介助が必要な日もあるかもしれないということで、同居を選んだ。

お父さんは借金こそなかったが、財産もほとんど残っていなかった。残ったのは私たちが今住んでいるこの家だけだが、ローンがあと数年残っている。葬儀費用もお母さん一人では払えず、私たち夫婦が全額負担した。夫婦で家を買うためにコツコツ貯めていたお金を、全て注ぎ込んだ。

もちろん、その話は義弟夫婦にもした。しかし義弟嫁は「そんなお金はない」と激怒し、義弟夫婦は一切負担しなかった。悪びれた様子もまるでなかった。

それでも夫は「自分が長男だから仕方ない」と言い聞かせて頑張ってきた。それが、今、義弟嫁に「同居してるくせに」と言われたのだ。

頭に来た私は、その場でお母さんに聞いた。

「ちょっとお母さん、私たちのこと『同居してるくせに』って言ってるんですけど。」

すると義弟嫁が、なぜか喧嘩腰で言ってきた。

「だってそうじゃない。生活費だって入れてないんでしょ。」

「は? 入れてないわけないでしょ。」

「平気でよく嘘つけるわね。光熱費も生活費も、お母さんが全部支払ってるって聞いたわよ。同居してるくせにお金も払わなくて困ってるって、お母さんがよく言ってるもの。夜ご飯も自分の分は自分で用意してるって。本当にひどい嫁ね。ねえ、お母さん。」

私はありもしないことを言われて、言葉を失った。お母さんを見ると、お母さんは苦笑いをしているだけだ。私は確信した。お母さんは義弟夫婦に、私たちから一切援助を受けていないと嘘をついている。

この家で、私たちは家賃を払っていない。それは事実だ。だが、その代わりに食費、光熱費、生活必需品、お母さんの小遣いに至るまで、全てを私たち夫婦が負担してきた。毎月、お母さんに生活費を渡すたび、お母さんは「ありがとう、ありがとう」と何度も言ってくれていた。なのに、今になってその事実をなかったことにしようとしているのか。

話し合いに来るはずだった夫は、あいにく仕事で不在だった。娘が「お腹すいた」と騒ぎ始めたので、ひとまず食事を始めることにした。義弟夫婦は、義母がとった高級寿司の出前を食べている。もちろん、その支払いをしたのは私たち夫婦の金だ。

義弟嫁は寿司を食べながらも、ずっとぐちぐちと言い続けた。

「同居してるくせに、毎日食べていいご身分ね。お母さんもそう思いませんか?」

お母さんは何も言わない。私も夫も、今日まで散々我慢してきた。それなのに、この仕打ちは何だ。私はついに、堪忍袋の緒が切れた。

「いい加減にしなさいよ。私たち家族が一切援助してないですって? この寿司、誰が払ってると思ってるの? 旦那が頑張って働いたお金よ。今まで毎週末、あなたたちは旦那が働いたお金でご飯食べてたのよ? それを知らないで好き放題言うなら、今後はあなたたち夫婦でお母さんの面倒を見てちょうだい。」

そう言い放って、私は娘の手を引き、そのまま実家へ帰った。両親は私の話を聞くと、「ありえない」と大激怒し、「しばらくここに住めばいい」と部屋を用意してくれた。

夫には電話で一部始終を報告した。夫も電話越しに大激怒し、「そんな家、今すぐ出よう。仕事が終わったら荷物を全部運び出すから」と言ってくれた。空いた時間に、すぐに必要な荷物だけ持って、夫は私の実家へ来てくれた。

その夜、夫が義実家に残りの荷物を取りに行ったとき、義弟夫婦はもう帰ったあとだった。お母さんはいつもと変わらない様子で、夫に言った。

「美雪さんが勝手に勘違いしてるみたいなのよね。あなたたちにはたくさん援助してもらってるのにね。私から話しておくから、大丈夫よ。」

ヘラヘラとした様子に、夫は嫌な予感がした。

「いや、いいよ。俺が直接、弟と話をする。誤解があるならちゃんと解かないといけないし、今後のことにも関わるから。」

そう言うと、お母さんはたじたじになった。その様子を見て、夫もようやく全てを悟ったという。

「お前は、俺たちから援助されてることを弟たちに言ってなかったんだな。」

それだけ言って、夫は黙って席を立ち、荷造りを始めた。するとお母さんは突然泣き出した。

「ごめんなさい。つい強がっちゃっただけなの。お願い、一人にしないで。お願いよ。」

「強がる意味が分からない。俺は今までお前に何をしてきたと思ってるんだ? 援助だって、生活費だって、全部俺たちが払ってきたんだぞ。なのに、それをなかったことにして、弟嫁に俺たちの悪口を吹き込んでたのか?」

「ち、違うの。あなたは一流企業に勤めてるからいいでしょ。お金だって余るほどあるんじゃないの?」

「違う。俺は昔からお金に余裕なんてなかった。家を買うために貯めてた金だって、親父の葬式で全部消えたんだぞ。なのに、弟たちには援助されてないって嘘をついて、俺たちの悪者にしたのか。」

「だって…。あなたが笑うと、本当にお父さんにそっくりで…。その顔が見たくて、つい…。」

「親父の身代わりか。それで金をむしり取ろうってか。ふざけんな。俺には大切な妻と子供がいるんだ。もう我慢の限界だ。」

夫が怒鳴ると、お母さんはその場に泣き崩れてしまった。

「お前たち仲良くやってるけど、俺たちはもう知らない。好きなようにしたらいい。これからは弟たちにでも援助してもらえ。この家に残ってる荷物は、また日を改めて取りに来る。」

そう言い残して、夫は義実家を出た。両親は「報われないね」と労ってくれ、私たち夫婦も、実家に住まわせてもらうことにした。

その後、夫が義弟と話をつけた。義弟夫婦も、本当に何も知らされていなかったことが分かった。お母さんは義弟夫婦に「退職金をたくさんもらえた」と言っていたという。だが実際は、足を悪くして早期退職したため、退職金はほとんどもらえていないに等しかった。お父さんの葬儀費用についても、裏では「払わなくていい」と言われていたそうだ。

さらに、夫は驚愕の事実を知ることになる。実は義弟夫婦は、お母さんから金銭面で援助を受けていたのだ。つまり、私たちがお母さんを支えているのをいいことに、お母さんは義弟夫婦にお金を渡していた。私たちは、自分の家族を犠牲にしてまで、お母さんと義弟夫婦を養っていたのに、そのお金の一部は義弟夫婦に流れていたというのだ。

私たち夫婦は、もうお母さんに関わるのをやめようと決めた。義弟夫婦も、今回の件でお母さんに嫌悪感を抱き、しばらく距離を置くと言い出した。

しかしその後も、お母さんからの連絡はしつこく続いた。「一人は寂しい」「もうお父さんの元へ行きたい」と、心配してほしいアピールがすごい。義弟夫婦にも同じような連絡が来ていたそうだ。

しばらくして、残っていた荷物を夫が取りに行くと、お母さんは「お金がもうなくて」と夫にせびってきたという。

「長男にしか頼れないの。」

それを聞いて、夫の怒りは爆発した。

「こういう時だけ長男だからって言うのをやめてくれ。俺はずっと我慢してきたんだ。これ以上援助はできない。もし援助しなければ、年金でやりくりできるんだろ。どうしても足りないなら、この家を売って金を作れ。」

そう言い放ち、夫は義実家を出た。

私も夫の言い分は正しいと思う。長男だからという理由だけで、お母さんにここまで尽くしてきたのに、それを壊したのはお母さん自身なのだから。自業自得だ。

今は、私たち家族だけで生活できているのが本当に嬉しい。夫にも、今度は我慢せずに自分が好きなことにお金を使ってほしい。もちろん、使いすぎたら私は鬼嫁になるけど。

きっと、お母さんはまたいつか、お金のことで泣きついてくるだろう。でも、私たちはもう知らない。今まで散々援助してきたのだから、これからはスルーすることに決めている。

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