「中卒の無能は首だ。好きにやれ」…

「中卒の無能は首だ。好きにやれ」...

新社長が就任してから、社内の空気は一変した。かつてはチームワークを重視する風土があったのに、今は学歴ばかりが重視され、中卒の俺と高卒の幼馴染みの拓也は、自分たちの立場が危うくなっていくのを感じていた。

ある日、ついに二人は社長室に呼び出された。そこで告げられたのは、突然の解雇宣告だった。

「中卒の無能は首だ。好きにやれ」

俺たちがこれまで生み出してきた大ヒットゲームの数々を、新社長は評価しようともしなかった。拓也が反論しようとしたが、社長は冷たく笑い、こう言い放った。

「能力と実績? そんなものは学歴に敵うわけがない。お前たちのような素人がゲームメーカーで成功するはずがないだろう」

彼は、俺たちがシリーズ累計10億本以上を売り上げたソフトの開発者であることを知らなかったのだ。

俺は心の中で決意を固めた。こんな会社に居続ける意味はない。拓也も同じ思いだったようだ。

「お言葉に甘えて、やめさせていただきます。ゲームのデータも削除してよろしいですね?」

社長は不適な笑みを浮かべながら、データを預けるように言った。

「どうぞ。どうせゴミソフトだろう」

退職後、1週間が経った頃、社長から電話がかかってきた。拓也はすでに断っていたが、俺にも直接、復帰を懇願してきたのだ。

「加藤君。君たちが、あの10億本売れたソフトの開発者だって知らなかったんだ。本当に申し訳ない。戻ってきてほしい」

しかし、もう遅い。俺たちはすでにライバル会社からの引き抜きの話を受け、新たな一歩を踏み出そうとしていたのだ。

「何を今更。私たちはもう新しい会社で、新たなゲームを開発しています」

そう言って、俺は電話を切った。

数ヶ月後、元同僚から驚くべき知らせが届いた。かつての会社が、経営難に陥って倒産したというのだ。原因は、新社長の方針の失敗。大卒の人材を大量に採用したものの、彼らの実力が伴わず、人件費だけが膨れ上がってしまったらしい。

俺と拓也は、新しい会社で再び成功を収めていた。俺たちの才能を正当に評価してくれる場所で、自由な発想で新たなゲームを生み出していたのだ。

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