夫の浮気を知ったのは、レミさんという女性から連絡が来たからだった。彼女は夫の子供を妊娠していると言い、私はショックのあまりスマホを落としそうになった。その日、義両親の家に呼ばれ、夫と向き合うことになった。
義両親の前で夫を問い詰めると、夫は何も言い訳せず、ただ「ああ」とため息をついた。義両親が「本当なのか」と尋ねると、夫は「そうだよ」と認めた。私は夫に離婚を告げ、義両親も夫を絶縁すると言い出した。
夫は開き直り、こう言った。「俺は父さんと母さんのために浮気したんだ。孫の顔を見せたかった。でも教夏が不妊だと分かって、さっさと切り捨てようと思った。レミは俺の望み通り子供を産んでくれた。最高の女だ」私は愕然とした。夫は私を愛していたのではなく、ただ子供が欲しかっただけだったのだ。
夫はさらに言った。「俺が教夏をいびっていたのは、離婚したいと言わせるためだ。浮気が理由で離婚したら慰謝料が発生するからな」義両親は激怒し、「ふざけるのもいい加減にしろ。お前は妻を何だと思ってるんだ」と怒鳴った。だが夫は「不妊の教夏のせいだ」と悪びれることなく、全ての責任を私に押し付けた。
私はその日、夫に離婚届を突きつけた。義両親も夫との絶縁を宣言した。夫は「喜んで離婚してやるよ。レミと新しい人生を始めるからな」と高笑いしながら、私たちを見下していた。私はサイン済みの離婚届を受け取り、義両親と共に新居を後にした。
家に帰り、少し落ち着いた頃、義両親が謝罪してくれた。「ゆきとが本当に迷惑をかけた。育て方が間違っていたのかもしれない」私は「お二人は何も悪くありません。ただ、ゆきとさんは必ず後悔しますよ」と伝えた。義両親は不思議そうな顔をしていたが、その答えはすぐに出た。
翌日、仕事を終えてスマホを見ると、元夫から何十件もの着信が入っていた。折り返すと、元夫は焦った声で言った。「レミの家に行ったが、荷物だけでレミがいない。どういうことだ?」私は冷静に答えた。「レミさんはあなたを騙していたのよ。彼女はあなた以外にも何人もの男性と交際して、全員にお金を貢がせていた。あなたのことをATMとしか見ていなかったの」
元夫は「そんなはずはない。レミは俺の子供を産んだんだ」と信じようとしなかった。私はさらに追い打ちをかけた。「実は不妊なのは私じゃなくて、あなたの方よ。レミさんが産んだ子供は別の男性との子供だわ」元夫は「負け惜しみを言うな」と怒鳴ったが、私は不妊検査の結果をスマホに送った。それを見て、ようやく元夫は信じざるを得なかった。
元夫は震える声で言った。「どうして教えてくれなかったんだ?」私は答えた。「最初は伝えるべきか悩んだわ。でもあなたがあんなに子供を欲しがっていたから、不妊だと伝えるのは酷だと思ったの。もし私が不妊だったら、あなたはショックで泣いただろうし、自分を責めたはず。そう思うと、簡単に話せなかった」
「それなのに、あなたは私を不妊だと決めつけて、いびってきた。挙げ句の果てに浮気までして、お父さんやお母さんまで騙した。あなたの本性を知ったら、支えたい気持ちなんて消えたわ」元夫は後悔して復縁を求めてきたが、私は「もう無理よ。取り返しのつかないことをしたのよ」と冷たく言い放ち、電話を切った。
その後、私は元夫と離婚し、自由な生活を送っていた。ある日、義両親が野菜を持ってきてくれた際、元夫の様子を教えてくれた。「ゆきとはショックで引きこもり、仕事も辞めた。お金も失い、新居も売りに出したらしい。でも自業自得よ」レミさんもアパレル会社を退職した後、既婚者の男性と交際して慰謝料を支払うことになり、全財産を失ってボロボロになっていたそうだ。
私は前向きに過ごし、数年後に素敵な男性と再婚した。今度の夫はとても優しく、私を大切にしてくれた。「子供が授からなくても、夫婦二人で幸せに過ごせたらいいね」と言ってくれたので、私はストレスなく毎日笑顔で過ごしていた。結婚して1年後、無事に男の子を出産した。さらに翌年、息子の1歳の誕生日にはベビー服を手作りして送った。夫と一緒に息子の誕生日を祝い、みんなが笑顔になるのを見て、私は幸せを噛みしめていた。この幸せは永遠に続いていく。私はそう確信している。



