俺の名前は岡田ゴロ。60歳を間近に控えた会社員で、地方の町で技術者として働いている。職場の町はいわゆる地方の優秀な中小企業だ。現社長が大改革と事業拡大を果たし、小規模で大会社からされることも多かった。町を薬進させた。時代について行こうと思っているが難しいものだよね。社長は時々自虐のようなことを言う。かつて2代目社長として仙代や親戚と衝突しながらも道を切り開いた社長。社会が大きく変化する中で工場と過業をどう残していけるのか。それを考え世情を読み勝てる勝負を仕掛けて成功者として生き残った。それでも社長は決して満心していない。今の若い社長達たっていうのは持ってる知識が違うよ。まあ、世の中にこれだけ情報が溢れてるんだから当然なんだろう。若い経営者との交流を積極的に図り、自らも新しいものを次々と試す。社長はいつまでも探求心を失わず奢らず自分の成功を誇りに思いもしない。その姿勢を俺ももちろん、工場の人々は尊敬していた。仕事に必要なのは社長のような堅実さと学びを忘れない精神。社長のために仕事をしている。かっこたるものではなく、何が何でもそうだというわけでない。しかし少なくとも俺は自分のために頑張り社長に恩返しをしたいと思って仕事に励んでいた。このままそんな日が続いていく人生。そう信じて疑わなかったが突然それが打ち崩された。社長が交通事故に会い休止してしまったのだ。高速で大型トラックの事故に巻き込まれたらそらもうしかも雨の深夜だもんな。社長は数日間の予定で進仰のある地方の経営者たちに会いに行っていた。事故にあったのは最終日を木前にした日の深夜。深夜の高速道路を走行中、後ろを走るトラックのスリップに巻き込まれてしまった。病院に運ばれたものの、残念ながら社長は帰らぬ人となった。突然の訃報に工場中が悲しみに包まれた。俺たちは皆、社長の遺志を継いで会社を守ろうと誓い合った。ところが、社長の葬儀が終わった直後に、彼の息子で三十二歳の新社長が就任したんだ。新社長はまるで違う人物だった。父親と違って傲慢で、会社のことなんて何も理解していない。初日から俺たちに新しい指示を出しまくったが、どれも非現実的で到底実行できるものではなかった。俺は堪りかねて新社長に直接意見した。それは技術的に不可能です、と。すると新社長は冷笑し、お前みたいな古い技術者には最新の経営が理解できないんだよ、と吐き捨てた。それからは、社内の雰囲気が一変した。新社長はベテラン社員を次々と左遷したり解雇し始めた。社長の息子だからと期待していた分、失望も大きかった。でも俺はまだ耐えられると思った。俺には会社を守る責任がある。そう信じていた。ところが、どうやら新社長は最初からこれを狙っていたようだ。彼は会社の技術や特許を売却して大金を得ようとしていたんだ。ある日、彼が外部の人間と密談しているのを偶然聞いてしまった。売却の計画が全て明らかになった。俺は自分の命をかける覚悟で計画を止めようと決心した。家庭では平凡な技術者として働く俺だけど、決して曲げられない信念がある。新社長に直接対決を挑んだんだ。技術や特許を売るなんて絶対に許せない。俺の会社を、仲間を、そして亡き社長の遺志を守るために。



